半側空間無視
見えているはずなのに、片側(損傷した脳半球の反対側)の刺激に気がつかない、また反応しない状態をいいます。多くは、右脳半球損傷により、左側に起きることが多いです。
日常での現れ方
- 片側の物に気づかずぶつかる
- 片側にあるものを見落としやすい
- 気づきやすい側のみに、首が向いている(右側を向いていることが多い)
- 食卓の片側にある皿に気づかず、食べようとしない
- 文章を読む時に、片側のページや行、文字に気づかず読めない
- 片側の曲がり角に気づかず直進して、道に迷う
- 体の片側を洗い残す
- 片側の袖を、きちんと通せていないことに気づかない
対応のヒント
- 気づきやすい側から、話しかけるようにする
- テレビ等の生活用品は、気づきやすい側に置くようにする
- 気づかないことに対して、自覚を促し、注意を向けてもらう
- 気づきやすくするために、目印をつける
- 食べ終わったら、「見直してください、見落としはありませんか?」と声かけして、全体を見直す習慣をつける
- 例えば車いすの場合だと、「ブレーキ左、右」のように、声かけや指差し確認を習慣づける
- 外出時など、気づきにくい側に危険がないか配慮する(気づきにくい側を介助)
※ずっと注意を向け続けるのは疲れるので、日常ではリラックスできるように気づきやすい側から。