片頭痛発作治療薬エムガルティ(ガルカネズマブ)を当院では採用しております
日本国外では既に使用が開始されている『片頭痛予防治療薬エムガルティ』が当院でも使用可能となっております。多くの患者さんが治療をされており、生活の質が向上されております。
治療方法
エムガルティは初回に2本、以降は1カ月間隔で1本注射することで、効果を発揮します。
エムガルティは、初回に2本(ローディングドーズ※)、2ヵ月目から1ヵ月毎に1本投与となります。ローディングドーズ投与によって、初回投与後に速やかに血中濃度が定常状態に到達することが期待でき、早期から効果を期待できます。その後は、月1回の皮下注射を継続してまいります。
※ローディングドーズとは、初期投与時に1回投与量や1日投与回数を増やすことにより、早期に目標とする血中濃度に到達させる為に実施されます。
報告されている期待できる効果
- 注射翌月より頭痛日数が約半分になる。
- 1カ月あたりの片頭痛日数が60%の患者で発作日数が半減、30%が75%減、10%が発作が消失されている。(6カ月平均)
- 片頭痛発作時の痛みの重症度が軽減されたり、随伴症状※が改善されます。
- 急性期治療薬の使用日数が少なくなる、また、急性期治療薬の反応性が高まる
※随伴症状(光過敏、音過敏など)
片頭痛発作がある日/ない日にどんな困りごとを抱えていますか?
エムガルティには日常生活の支障が改善される報告が御座います。
片頭痛により日常的に家庭、仕事、学校・職場にて支障を感じられている患者さんが多くいます。頭痛が起こる事で仕事の効率が悪くなったり、頭痛のために仕事を休んでしまうだけでなく、頭痛がない「発作間欠期」においても、集中力低下、疲労感、イライラ感、睡眠障害、未来への頭痛発作への恐怖から、日々の生活に多くの支障を抱えています。
エムガルティを投与することで、発作がある時だけでなく、発作がない時(発作間欠期)の支障も改善されることが期待できます。
投与方法
エムガルティは在宅自己注射にて治療を実施いただくお薬になります。
自己注射と聞くと「自分でもできるかなと」不安に感じる方もいますが、多くの患者さんが自己注射をおこなっております。慣れるまで当院のスタッフがサポートさせていただきますのでご安心ください。
症状が安定すれば、2カ月や3カ月処方も実施でき、通院に縛られずに治療を実施できるメリットが御座います。
料金
- 初 回:約1,000円
自己注射の方法や値段についての説明をします。
初診時に MRI検査が必要な場合は別途検査費用が必要です。 - 2回目以降:約5,000円
再度、自己注射の方法を説明し、自己注射を実施して頂きます。
当院は、院外処方です。別途注射薬や処方料の費用が薬局でかかります。
1本 約13,000円(3割負担)です。
健康保険証の種類によっては、負担金が安くなる付加給付金制度がございますので、ご自身がご加入の健康保険組合へお問い合わせください。
対象者
- 医師に片頭痛と診断されて、すでに生活改善や治療を行っている患者様で、それらの治療を適切に行っても日常生活に支障をきたしている方。
- 片頭痛が過去3か月間で、平均して1か月に4日以上。かつ、従来の片頭痛予防薬の効果が不十分、または内服の継続が困難な場合。
治療の流れ
治療
- 問診・診察・面談・採血検査
- 必要に応じてMRI検査
翌日以降
- ご来院頂き自己注射を指導いたします。
- お体に変化がない場合は1か月後に自己注射となります。
自己注射が安心して実施できるようになりましたら、最大3か月分を処方いたします。
エムガルティの投与間隔
-
Q)
エムガルティ(ガルカネズマブ)の投与間隔は1ヵ月に1回投与ですが、打ち忘れや投与スケジュール等でどのくらい前後してもいいですか?
その場合、その次の投与はいつ投与すればいいですか? -
A)
国内臨床試験(CGAN試験、CGAP試験)及び国際共同第III相試験(CGAW試験)では、プロトコール上、投与予定日の前後2日間のずれが許容されていました。
添付文書に記載の通り、エムガルティ(ガルカネズマブ)の投与間隔が1ヵ月を超えた場合は、速やかに投与し、以降は1ヵ月間隔で投与してください。例えば11月10日接種した場合は、12月10日以降に接種が可能となります。