片頭痛に対する予防治療薬『アイモビーグ』について
片頭痛の病態形成に中心的役割を果たすカルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)の受容体を選択的に阻害する唯一の完全ヒトモノクローナル抗体製剤です。
完全ヒト化抗体とは?
中和抗体の産生がないと報告されています。
治療方法
- 4週間に1回1本を皮下に注射します。
注意:ラテックスアレルギーの方は使用できません。
期待できる報告されている効果
- 有効性は、アイモビーグにて64.8%の方が1カ月間の頭痛日数が50%以上の減少を認めました。
副作用について
- 先行販売された海外で5年間投与の安全性の結果が報告されています。
- 主な副作用は、便秘(1.5%)、傾眠(1.1%)などがありますが、軽症のことがほとんどです。
いつまで投与するか?
- 投与開始後6カ月で効果判定を行います。
- 効果がない場合や頭痛が改善し日常生活に支障がない場合は投与中止を検討します。
妊婦への使用について
妊婦への安全性は検討されていません。
ヒトIgG抗体は胎盤を通過します。臨床用量の40倍の曝露量で実施した生殖発生毒性試験(サル)において、妊娠、胚胎児又は出生後の発達(生後6カ月まで)に影響は認められませんでした。
添付文書では妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与することと記載されています。