こんにちは。大阪で『赤ちゃんの頭のかたち外来』を行っている、いわた脳神経外科クリニックです。

 

今回は、「ライフスタイルに合わせたヘルメット治療」について、お話ししたいと思います。


赤ちゃんの頭の形を整えるための「ヘルメット治療」は、斜頭症(しゃとうしょう)や短頭症(たんとうしょう)などの頭の形の歪みを直すためにとても効果的な方法です。

治療のタイミングが早いほど、効果は大きくなります。生後2〜6ヶ月が適正開始時期と言われています。この時期に開始することで効果を最大限に引き出すことができます。

また、できるだけ長時間装着することが重要です。そこで、私たちは「できるだけ長時間、お風呂以外、1日23時間くらい装着してもらえると良いですよ」とお願いしています。可能な限り医師の指示に従い、治療を進めていただくことが望ましいです。お子様が安心して快適に過ごせるよう、家族と一緒に治療に取り組むことが大切です。

 

しかし、実際のところ、日常生活を送る中で、赤ちゃんに長時間ヘルメットを装着させ続けるのは難しいこともあると思います。

ご家庭の生活スタイルやお子様の性格、動きの多さも一人ひとり異なるので、全員に「長時間装着してください」とお願いしても、実際には難しい場面もたくさんあるかと思います。

今回はヘルメット治療を進めていくうえで、無理なく、できる範囲で取り組める方法についてお伝えしたいと思います。

 

 

 

 

ヘルメット治療と日常生活のバランスを取るには?

 

ヘルメット治療を進める中で、「装着時間を守れるかな」というお声をよく聞きます。

赤ちゃんは日々成長し、動き回ります。また、汗をかいたり、ヘルメットがずれてしまったりと、日常の中でいろんな問題が出てくるでしょう。また、ご家庭の状況によってもさまざまです。例えば、兄弟がいるご家庭や、保育園や幼稚園に通わせているご家庭では、ヘルメットをずっと着けさせておくのが難しいことも多いでしょう。

外来でよく伺うご相談として、次のようなケースがあります。

  • 兄弟がいる家庭で外出が多い場合,ずっとヘルメットを着けさせておくのが難しいかもしれない…。

 

  • 空調の調整が難しい場合,赤ちゃんが汗をかきやすく、ヘルメットの中が蒸れてしまって不快に感じているかもしれない…。

 

  • 肌が弱い赤ちゃんの場合、ヘルメットを長時間装着すると肌荒れがひどくなってしまい、痛がったり、痒がるかもしれない…。

 

  • 保育園や幼稚園での装着が不安な場合、保育園や幼稚園がヘルメット装着を許可してくれるか。

 

こうしたご相談は、よくあることで、私たちとしても、ただ「長時間、装着しましょう」とお伝えするだけでは解決しないことは十分理解しています。

次に、ライフスタイルに合わせて、無理なくヘルメット治療を続けるためのポイントをいくつかご紹介します。

 

 

ヘルメット治療を続けるための工夫

 

暑さ対策を忘れずに

特に夏場は、赤ちゃんが汗をかきやすくなります。エアコンや扇風機を使って、快適な温度に保ってあげる事が大切です。汗をかいたら、こまめに拭いてあげるだけでも装着時の不快感が減ります。また、替えのインナーパッドをお渡ししますのでこまめに洗濯をお願いします。洗濯ネットに入れて他の洗濯物と一緒に洗濯ができます。3枚目以降のインナーパッドは、有料となりますのでご了承ください。

 

肌荒れ対策はしっかりと

肌が敏感なお子様の場合、肌荒れ対策が必要になるかと思います。保湿クリームや医療用スプレーを使って、ヘルメットが肌に触れる部分を保護することで、肌荒れや乾燥を防ぐことができます。事前にケアをしっかりしてあげることで、赤ちゃんも快適に過ごせるようになるでしょう。

 

保育園や幼稚園に協力してもらう

保育園や幼稚園に通っているお子様の場合、園のスタッフとしっかり連携を取り、ヘルメット治療について協力をお願いすることも大切になってきます。治療の目的や大切さを理解してもらい、外出時や昼寝の時間などでもしっかり装着してもらえるようにすることが重要です。

 

ヘルメットのフィッティングを見直す

 

赤ちゃんのヘルメットが外れてしまう場合、フィッティングが合っていないことが原因のひとつかもしれません。成長に合わせてヘルメットを調整することで、装着感が良くなり、外れにくくなることがあります。

 

大切な時期を楽しく過ごすために

ヘルメット治療は、赤ちゃんが小さいうちに行う限られた期間の治療です。この大切な時期、赤ちゃんの笑顔や可愛い仕草を見守りながら、少しでも治療のストレスを軽減し、楽しい子育ての時間にしていただければ幸いです。

無理をせず、ライフスタイルに合わせた治療を進めていくことで、最終的にはお子様にとっても良い結果につながるでしょう。成長に合わせて装着時間や治療計画を見直しながら、少しずつ進めていきましょう。

 

最後に

ヘルメット治療は、家族の協力があってこそ、治療は効果的に進みますし、周囲の支えがあるとモチベーションも保ちやすくなるのでないでしょうか。

何か心配事があれば、いつでもお気軽にご相談ください。

私たちは、みなさんのライフスタイルに合わせた形で治療をサポートしていきます。赤ちゃんの成長を見守りながら、一緒に頑張っていきましょう。

 

 

お子様のあたまのかたちが気になる方はこちらから簡単に計測してみてください。

 

当院では治療結果に基づく信頼性の高いケアを提供しておりますので、

赤ちゃんの頭の形について気になる方、まずはお気軽に当院までご相談ください。

 

 

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この記事を書いた先生のプロフィール

医師・医学博士【脳神経外科専門医・頭痛専門医 ほか】
脳外科医として関西医大で14年間勤務。大学時代は、脳腫瘍や脳卒中の手術治療や研究を精力的に行ってきました。脳卒中予防に重点をおいた内科管理や全身管理を得意としています。
脳の病気は、目が見えにくい、頭が重たい、めまい、物忘れなど些細な症状だと思っていても重篤な病気が潜んでいる可能性があります。
即日MRI診断で手遅れになる前にスムーズな病診連携を行っています。MRIで異常がない頭痛であっても、ただの頭痛ではなく脳の病気であり治療が必要です。メタ認知で治す頭痛治療をモットーに頭痛からの卒業を目指しています。
院長の私自身も頭痛持ちですが、生活環境の整備やCGRP製剤による治療により克服し、毎日頭痛外来で100人以上の頭痛患者さんの診療を行っています。我慢しないでその頭痛一緒に治療しましょう。

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