抗精神病薬「レキサルティ」について

 

日本における初の適応症承認について

 

大塚製薬株式会社(本社:東京都、代表取締役社長 井上 眞、以下「大塚製薬」)は、抗精神病薬「レキサルティ®」(一般名:ブレクスピプラゾール)が国内初となる、「アルツハイマー型認知症に伴う焦感、易刺激性、興奮、過活動または攻撃的行動」に対する効果効能の承認を取得したと発表しました。 本剤はすでに「統合失調症」および「うつ病・うつ状態(治療で十分な効果が認められない場合に限る)」の適応を取得しております、今回で3つ目の適応症となります。

アメリカなど海外では「アルツハイマー型認知症に伴うアジテーション(興奮状態)」と同様の適応を得ており、この症状は認知症患者の約半数に見られます。これらの症状により、患者が自宅での生活を続けることが困難となり、介護施設への入所が必要となることもあります

 

臨床試験結果

 

本剤の国内第3相試験では、55歳から90歳のアルツハイマー型認知症に伴うアジテーションを有する410名を対象に、ブレクスピプラゾール(1mgまたは2mgを1日1回)を10週間投与し、その結果、主要評価項目であるCMAI 4合計スコアにおいて、プラセボ群と比較して統計学的に有効性を確認されました。臨床全般印象・重症度スコア(CGI-S 5)などの副評価項目でも改善が認められました。 結果試験から、本剤は全般的に良好な忍耐性を示し、新たな安全性の評価は認められませんでした。

 

レクサルティ®について

 

レキサルティ®は、大塚製薬が独自に開発した抗精神病薬で、米国ルンドベック社との共同開発により、2015年に米国で「成人のうつ病の補助療法」および「成人の統合失調症」に対して承認済みある。現在では、日本を含む約60ヶ国・地域で使用されています。また、米国FDAからも「アルツハイマー型認知症に伴うアジテーション」に対する承認追加の承認を受けております、カナダ、フィリピン、台湾などでも承認が進んでいます(2024年8月時点)。

 

 

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この記事を書いた先生のプロフィール

医師・医学博士【脳神経外科専門医・頭痛専門医 ほか】
脳外科医として関西医大で14年間勤務。大学時代は、脳腫瘍や脳卒中の手術治療や研究を精力的に行ってきました。脳卒中予防に重点をおいた内科管理や全身管理を得意としています。
脳の病気は、目が見えにくい、頭が重たい、めまい、物忘れなど些細な症状だと思っていても重篤な病気が潜んでいる可能性があります。
即日MRI診断で手遅れになる前にスムーズな病診連携を行っています。MRIで異常がない頭痛であっても、ただの頭痛ではなく脳の病気であり治療が必要です。メタ認知で治す頭痛治療をモットーに頭痛からの卒業を目指しています。
院長の私自身も頭痛持ちですが、生活環境の整備やCGRP製剤による治療により克服し、毎日頭痛外来で100人以上の頭痛患者さんの診療を行っています。我慢しないでその頭痛一緒に治療しましょう。

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