片頭痛に悩まされる方にとって、頭痛予防薬の選択は非常に重要です。

その中でも、「ミグシス(ロメリジン)」は、片頭痛予防のための第一選択薬として広く使用されています。今回は、ミグシスの特徴や効果について詳しくご紹介します。

ミグシスの特徴

ミグシスは、日本で開発されたカルシウム拮抗薬の一種です。この薬の特徴は、副作用が少なく、日常的に使用しやすいことです。片頭痛の予防薬としては、10mgから20mgの範囲で1日1~2回服用することが推奨されています。ミグシスは、保険適用も認められているため、経済的な負担も少なく治療を続けられます。

 

作用メカニズム

片頭痛の原因の一つとして、脳血管の収縮が挙げられます。ミグシスは、この脳血管収縮を抑制することで、片頭痛の予防に効果を発揮します。また、脳血管に選択的に作用するため、他のカルシウム拮抗薬に比べて血圧への影響が少ないという特徴もあります。

 

さらに、ミグシスはカルシウムイオンの細胞内流入を抑制し、神経細胞の興奮を抑えることで、片頭痛の引き金となる様々なメカニズムにも働きかけます。これにより、片頭痛の頻度や強度を軽減することが期待できます。

 

臨床試験での効果

ミグシスの臨床試験では、片頭痛発作の頻度、持続時間、そして片頭痛薬の使用量が有意に減少することが確認されています。また、10mg/日の服用で64.4%、20mg/日の服用で66.7%の患者が効果を実感したと報告されています。さらに、片頭痛に伴う閃輝暗点や悪心・嘔吐などの前駆症状や随伴症状にも30%程度の改善が認められています。

 

用法・用量

ミグシスの推奨用量は、成人の場合、1回5mgを1日2回、朝食後と夕食後、または就寝前に服用することが一般的です。ただし、症状に応じて用量の調整が行われることがありますが、1日の投与量は20mgを超えないように注意が必要です。

 

使用上の注意点

ミグシスは、妊婦や授乳中の方には推奨されていません。妊娠中の使用は避け、授乳中にどうしても必要な場合は、授乳を中止することが望ましいとされています。また、臨床試験においては、有害事象の発生率がプラセボ(偽薬)と同程度であり、比較的安全性の高い薬であることが示されています。

 

まとめ

ミグシスは、片頭痛の予防に効果的なカルシウム拮抗薬であり、副作用が少なく、血圧への影響も少ないため、日常的な使用に適しています。片頭痛にお悩みの方は、ぜひ医師に相談の上、ミグシスの使用を検討してみてください。

 

この情報が、片頭痛に悩む皆さんの生活を少しでも快適にする助けになれば幸いです。

 

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この記事を書いた先生のプロフィール

医師・医学博士【脳神経外科専門医・頭痛専門医 ほか】
脳外科医として関西医大で14年間勤務。大学時代は、脳腫瘍や脳卒中の手術治療や研究を精力的に行ってきました。脳卒中予防に重点をおいた内科管理や全身管理を得意としています。
脳の病気は、目が見えにくい、頭が重たい、めまい、物忘れなど些細な症状だと思っていても重篤な病気が潜んでいる可能性があります。
即日MRI診断で手遅れになる前にスムーズな病診連携を行っています。MRIで異常がない頭痛であっても、ただの頭痛ではなく脳の病気であり治療が必要です。メタ認知で治す頭痛治療をモットーに頭痛からの卒業を目指しています。
院長の私自身も頭痛持ちですが、生活環境の整備やCGRP製剤による治療により克服し、毎日頭痛外来で100人以上の頭痛患者さんの診療を行っています。我慢しないでその頭痛一緒に治療しましょう。

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