米ファイザーは、片頭痛治療の新薬「ザベジパント(Zavegepant)」について、臨床試験の最終段階にあたる「第3相治験」で良好な結果が得られたと発表しました。
結果は、Lancet Neurology誌(Lancet Neurol. 2023 Mar;22(3):209-217.)に報告されています。
ザベジパントは、鼻腔内製剤で、経口薬で効果がない場合、または吐き気や嘔吐のために痛みに耐えられない片頭痛の方に急性期治療の選択肢となります。
ザベジパントは低分子カルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)受容体拮抗薬として初の点鼻薬になります。
第3相臨床試験では、片頭痛の急性治療におけるザベジパント点鼻薬とプラセボの有効性、忍容性、安全性、および反応の経時変化を比較することを目的として実施されました。
アメリカの頭痛クリニックなどで、二重盲検無作為化プラセボ対照多施設試験として行われました。
ザベジパント群で623人、プラセボ群で646人に割付され、解析されました。
治療投与の2時間後の頭痛消失は、プラセボ(偽薬)群よりもザベジパント群の方で、統計学的に有意に頭痛の消失(参加者623人中147人[24%]対参加者646人中96人[15%])を認めました。
両群で最も多くみられた有害事象(≥2%)は、味覚異常(zavegepant群629例中129例[21%]、プラセボ群653例中31例[5%])、鼻不快感(23例[4%]対5例[1%])、吐き気(20例[1%])でした。
また、吐き気や光過敏、音過敏など、患者を悩ませるほかの症状の大半に関しても、ザベジパントのほうが効果的でした。
ザベジパントはこのほか、投与15分後の痛み緩和や、投与後2〜48時間の緩和持続などでもプラセボより良好な結果でした。
これらの結果をまとめると頭痛消失効果が高く、薬を投与された人が副作用に耐えられる程度をさす「忍容性」も高く、重篤な副作用も報告されなかった。主な副作用は味覚の変化、鼻の不快感、吐き気などということです。
片頭痛は10人に1人が経験していると言われ、頭痛により日常生活や家庭、仕事でも支障がでる疾患です。日本の頭痛外来でも使用できることを期待しています。
当院では『頭痛専門外来』を行っております
今回は、『片頭痛持ち必見!片頭痛治療の新薬『ザベジバント』米ファイザーが臨床試験、最終段階へ』というテーマで解説しました。
当院では”頭痛専門外来”をおこなっており、閃輝暗点のある片頭痛を含む様々な種類の頭痛に対し、エムガルティをはじめとしたCGRP製剤など、頭痛をしっかりと治すために最新治療の提供に注力しています。エムガルティ(CGRP製剤)の処方実績では大阪で1位・全国で3位の実績を誇っており、患者さんが新たな治療に触れる機会損失にならないよう、早期治療・早期改善に努めています。
頭が痛くてやっとの思いで病院やクリニックに行ったのに、「市販でも買えるようなロキソニンを処方されて終わり」といった経験はありませんか?
当院では様々な薬を使って効果判定をしながら、次の選択肢を提案することで”頭痛難民”の患者さんを救うべく日々診療をしております。
あなたも『頭痛から卒業』を目指して一緒に治療しませんか?
ご予約・お問い合わせはこちらから
一度診察を希望の方は、下記デジスマ診療をクリックしてご予約くださいませ。
また当院公式LINEにてご質問等をお受けしておりますので、
お気軽にお問い合わせくださいませ。