しっかり寝たはずなのに頭痛がする、そんな経験ありませんか?
成人の睡眠時間は1日にだいたい7〜9時間です。それ以上寝ると、寝すぎによる頭痛が発生する可能性があります。
この記事では、寝すぎによる頭痛の原因と予防方法、さらに普段の生活で気を付けて欲しいことを解説します。
寝すぎ 頭痛の原因
寝すぎによる頭痛が起きる理由は3つあります。
1、脱水
2、睡眠リズム
3、隠れている病気
1、寝すぎと脱水
長時間寝ることで体内の水分が失われ、脱水症状を引き起こすことがあります。脱水になると血液がドロドロになり、頭痛の原因になります。寝る前には水分補給をしておきましょう。
2、寝すぎと睡眠リズム
睡眠リズムの乱れも、寝すぎによる頭痛を引き起こす原因の1つです。人間の体は、24時間を1サイクルとする生活リズムが備わっています。このリズムが乱れると、体内のホルモンバランスが崩れて、頭痛の原因になります。特に週末や休日によく見られるため、「週末頭痛」や「休日頭痛」とも呼ばれ、平日と休日で睡眠時間が大きく変わることが原因とされています。
寝すぎによる頭痛を予防するには、適度な睡眠時間の確保と、平日も休日も同じ生活リズムで生活することが大切です。大人の場合、一晩の睡眠時間は7〜9時間が理想的とされています。休日でも生活リズムを変えないようにしましょう。
3、寝すぎと病気の関係性
寝すぎによる頭痛は一時的なものもありますが、習慣になってしまうと深刻です。新たな健康問題を引き起こすことがあります。特に寝すぎは睡眠時無呼吸症候群や、うつ病との関連が指摘されています。加えて緊張型頭痛や片頭痛にも影響すると言われています。気になる方は、気軽に当院にご相談ください。
頭痛と睡眠の関係
睡眠の質や量は頭痛に大きく関係しています。
睡眠は私たちの身体が日々の活動から回復し、エネルギーを再生するために必要な時間です。
十分な睡眠が取れないと、体や脳が疲れてしまいストレスがたまって頭痛を引き起こすことがあります。逆に頭痛がひどいと、痛みで眠れなかったり、ストレスで眠りが浅くなったりすることもあります。これらはどちらも頭痛と睡眠が悪循環になる原因となります。
とくに片頭痛と睡眠の関連はよく研究されていて、寝不足だけでなく、寝すぎが原因になることもあります。また睡眠時無呼吸症候群のような睡眠の問題を持っている人は、頭痛になりやすいという報告もあります。
以上のように、頭痛と睡眠は密接に関連しています。そのため頭痛を治すには、質の良い睡眠をとることが大切です。同じ時間に寝て起きること、リラックスできる環境で眠ること、ストレスをためないこと、適度な運動をすることなどがおすすめされます。
寝すぎによる頭痛疾患
頭痛には多くの種類があり、その数は300種類以上にもなります。
寝すぎによる頭痛でよく知られているのが、『緊張型頭痛』と『片頭痛』です。
これらの頭痛は睡眠と深く関連していることが知られています。
寝すぎが緊張型頭痛を引き起こす原因
寝すぎによる緊張型頭痛の原因は、長い時間、横になることで筋肉の緊張と、睡眠リズムの乱れが起こるためです。人間の体は動くことで筋肉をリラックスさせ、血流を良くします。しかし、長時間寝ていると首や肩の筋肉が固まり、これが緊張型頭痛を引き起こすことがあります。緊張型頭痛の特徴は、頭全体に締め付けるような痛みを感じます。これは通常、ストレスや筋肉の緊張によって引き起こされますが、寝すぎもその一因となります。
寝すぎが片頭痛を引き起こす原因
片頭痛は通常、頭の片側に痛みが集中します。この頭痛は数時間から数日間続くことがあり、吐き気や光に対する過敏さなどの症状を伴うことがあります。片頭痛の発作はさまざまな原因によって引き起こされますが、その一つが睡眠のパターンの変化です。睡眠不足だけでなく、逆に寝すぎも片頭痛の発作を引き起こす可能性があります。痛みを和らげるために、より多くの睡眠をとってしまうことが寝すぎの原因になります。
また、寝すぎにより、特にセロトニンという神経伝達物質のバランスが乱れ、これが片頭痛を引き起こす原因も指摘されています。
寝すぎによる頭痛を予防する方法
寝すぎによる頭痛を予防するには、適度な睡眠時間の確保と、平日も休日も同じ生活リズムで生活することです。頭痛が頻繁に起こる場合や、寝すぎの傾向がある場合は、専門医に相談することをおすすめします。これにより、適切な診断と治療を受けることができます。
寝すぎが問題になる一方で、寝不足が問題になることもありますので、こちらで解説しています。
寝すぎの治し方
普段の生活から、寝すぎを改善する生活を心がけましょう。以下に寝すぎを治すコツをまとめました。
生活リズムを整える
寝すぎを防ぐには、平日も休日も毎日同じ時間に寝て起きることで、体のリズムを整えることが1番大切です。
適切な睡眠時間を確保する
大人の睡眠時間は7〜9時間が一般的です。これ以上寝ると、寝すぎにつながる可能性があります。
睡眠環境を整える
快適な睡眠環境を整えることも大切です。部屋は暗く、静かで、適度な温度に保つようにします。また、寝具も快適なものを選びましょう。当院では、医師がすすめる健康枕『もっと首楽寝』も紹介していますので、気になる方はスタッフに気軽に相談ください。
昼寝は15~20分程度にする
長時間の昼寝は夜の睡眠に影響がでてしまい、寝すぎにつながる可能性があります。昼寝をするときは15〜20分程度にしましょう。
適度な運動をする
適度な運動は、睡眠の質を高め、寝すぎを防ぐのに役立ちます。特に、夕方に運動すると、良質な睡眠を促進します。
ストレスを管理する
ストレスは睡眠の質を下げ、寝すぎを引き起こす可能性があります。リラクゼーションテクニックや趣味、適度な運動などでストレス対策をしましょう。
就寝前に水分をとる
就寝前に水分摂取することで脱水を防ぎましょう。白湯やホットミルクで体を温めるのも効果的です。ただしカフェインやアルコールは睡眠の質を低下させるので注意しましょう。
専門医に相談する
寝すぎは頭痛だけでなく、睡眠時無呼吸症候群との関連も指摘されています。心配な方は、専門の医療機関に相談しましょう。
寝すぎを改善するには生活習慣の見直しや適切な睡眠環境の整備、ストレス管理などが重要です。それぞれの生活スタイルや体質に合わせた対策をすることで、健康的な睡眠を取り戻すことができます。
いわた脳神経外科クリニックでは、睡眠時無呼吸症候群の検査・治療、頭痛診療に加えて、頭痛ナースによる生活指導も行っています。心配なことがありましたら、いつでも気軽にご相談ください。
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