頭痛の日って?

 

 

 

 

「頭痛の日」として指定されている2月22日は、頭痛に関する認識を高め、正しい知識の普及を目的とした記念日です。

この日は、頭痛の予防や対策、治療に関する情報が広く共有され、頭痛に悩む多くの人々にとって重要な日となっています。

 

頭痛は非常に一般的な症状であり、多くの人が何らかの形で経験しています。

しかし、その原因や種類は多岐にわたり、時には深刻な健康問題の兆候となることもあります。

 

たとえば、片頭痛や緊張型頭痛、群発頭痛などがあり、それぞれ異なる特徴や治療法が存在します。

片頭痛がもたらす日常生活の支障は、痛みのない間欠期にも及び、片頭痛患者さんの生活の質(QOL)を阻害しています。

 

近年、 頭痛診療は進歩し、 片頭痛の急性期と予防に対して、 発症機序をもとに開発された薬が使えるようになりました。

今や頭痛は予防療法が主体の時代となってきました。

頭痛で困ったら、 すぐに医療機関を受診しましょう。

 

 

 

 

 

頭痛のシンボルカラー

日本頭痛学会・日本頭痛協会が定めている頭痛のシンボルカラーは「グリーン」です。

2022年の頭痛の日の啓発ポスターは京都府嵯峨野の竹林の道で緑色を基調としていました。

 

また、片頭痛の方に優しい色である「グリーン」でライトアップすることで、疾患啓発が各地で行われ始めました。

熊本大学病院でも頭痛について適切な医療機関受診の重要性を啓発することを目的として、「頭痛の日」に合わせ2月21日~23日に当該運動のシンボルカラーであるグリーンに病院の時計塔・プロムナードが23時までライトアップされました。

 

熊本大学病院HP

 

なぜ、グリーンなのか?

 

片頭痛は光によって誘発されたり、悪化したりします(光過敏)。

しかしグリーンの光は他の光より、片頭痛を悪化させにくいことが分かっています。

(Noseda R, et al:Brain 139:1971-1986,  2016)。

なお米国では6月をNational Migraine & Headache AwarenessMonth として、紫色で啓発活動を行っています。

 

 

 

 

2023年頭痛の日もライトアップ

 

2023年も各地のモニュメント・建造物を、片頭痛啓発のシンボルカラーであるグリーンにてライトアップする企画がなされています。

ライトアップされた各地のモニュメント・建造物を見ていただき、頭痛の日に頭痛のことを皆さんで考えていただけますと幸いです。

 

 

 

頭痛による経済的損失

 

片頭痛は、ある時突然に頭痛の発作が出たり、発作を繰り返したりすることを特徴とする神経学的な疾患のひとつです。有病者数は日本では約 840万人とされており、男性 3.6%、女性12.9%と高い有病率であり、日常生活に支障をきたす疾患の第2位でもありますが、痛みや支障が見えづらいことで患者さんは疾患のつらさに加え、周囲から理解を得られづらいという社会的なつらさも抱えています。

 

仕事に支障をきたすほどの症状があっても、それを職場で周囲に伝えることなく、我慢して勤務を継続する傾向があり、プレゼンティーイズム(出勤しているが、心身の健康上の問題で生産性が落ちている状態)と言われるこの状態は、個人のウェルビーイング低下だけでなく、組織の見えない労働損失でもあります。「片頭痛」による労働障害などを原因とした経済的損失は日本で年間約3,000億円とも言われています。

 

約 17,000人の片頭痛当事者を対象に行った国内初の大規模横断的疫学調査と、第20回国際頭痛学会(2021年9月)にて発表した国際調査との比較では、日本の片頭痛事者の「1人で抱え込み我慢する“ワンオペ頭痛”」の実態が明らかになるなど、日本における片頭痛医療の満たされていない患者ニーズも明らかになりました。

最近では経済産業省が推進する「令和3年度 健康経営度調査」のヘルスリテラシー向上のための教育の対象項目に「片頭痛・頭痛」が追加されるなど、「ただの頭痛」と軽視されていた片頭痛に対する認識が少しずつ変化してきています

 

 

片頭痛のある人に適切な医療の実現を

 

今回は『頭痛の日』というテーマで解説しました。

 

当院では”頭痛専門外来”をおこなっており、閃輝暗点のある片頭痛を含む様々な種類の頭痛に対し、エムガルティをはじめとしたCGRP製剤など、頭痛をしっかりと治すために最新治療の提供に注力しています。エムガルティ(CGRP製剤)の処方実績では大阪で1位・全国で3位の実績を誇っており、患者さんが新たな治療に触れる機会損失にならないよう、早期治療・早期改善に努めています。

 

頭が痛くてやっとの思いで病院やクリニックに行ったのに、「市販でも買えるようなロキソニンを処方されて終わり」といった経験はありませんか?

当院では様々な薬を使って効果判定をしながら、次の選択肢を提案することで”頭痛難民”の患者さんを救うべく日々診療をしております。

 

あなたも『頭痛から卒業』を目指して一緒に治療しませんか?

 

 

 

 

 

ご予約・お問い合わせはこちらから

一度診察を希望の方は、下記デジスマ診療をクリックしてご予約くださいませ。


また当院公式LINEにてご質問等をお受けしておりますので、
お気軽にお問い合わせくださいませ。

 

友だち追加

 

 

この記事を書いた先生のプロフィール

医師・医学博士【脳神経外科専門医・頭痛専門医 ほか】
脳外科医として関西医大で14年間勤務。大学時代は、脳腫瘍や脳卒中の手術治療や研究を精力的に行ってきました。脳卒中予防に重点をおいた内科管理や全身管理を得意としています。
脳の病気は、目が見えにくい、頭が重たい、めまい、物忘れなど些細な症状だと思っていても重篤な病気が潜んでいる可能性があります。
即日MRI診断で手遅れになる前にスムーズな病診連携を行っています。MRIで異常がない頭痛であっても、ただの頭痛ではなく脳の病気であり治療が必要です。メタ認知で治す頭痛治療をモットーに頭痛からの卒業を目指しています。
院長の私自身も頭痛持ちですが、生活環境の整備やCGRP製剤による治療により克服し、毎日頭痛外来で100人以上の頭痛患者さんの診療を行っています。我慢しないでその頭痛一緒に治療しましょう。

詳しい医師のご紹介はこちら
院長写真